『Nürburgring(ニュルブルクリンク)24時間耐久レース』チャレンジ! ~準備編~

とある休憩中・・・・

 

デビット氏「みあけー、ニスモさんからすごいこと展開されとるぞぉ~」

 

三宅「何です??」

デビット氏「ニュル行けるかもぞ~、どえらいことになっとるわ~」

 

三宅「う、うそでしょ!」

 

デビット氏「ほんまもんやぞ~48時間寝たらアカンぞ~。わしはねんかったけどのぉ~」

 

嘘のような本当の話です・・・・

 

初めまして!プリンス兵庫NHPC明石店 サービス課の三宅です。

KONDO RacingやNISMOの大きな協力の下、6月中旬に行われるニュルブルクリンク24時間耐久レースにメカとして参加できる事になりました。

ニュルブルクリングは、ドイツのケルン南方、アイフィル高原の山間部にあり、世界中のモータースポーツ関係者や、各自動車メーカーがテスト走行や技術力鍛錬に試行錯誤し大きく注目する超過酷で有名なコースで、1周全長約25Km、コーナー数170個以上、高低差ナント300m!(東京タワーに匹敵する!)、エスケープゾーンほぼ無し・・・1つの失敗が大惨事・・・一周する距離が長い為、途中で天候が変わる事もある。これがプレステやインターネット検索で覚えた私のニュルの知識です・・・

ドライバーだけではなく、私たちメカニックも憧れる世界最高峰の聖地です!まさか!自分がニュルに行けるとは!!

今でも信じられません!

ニュルブルクリンク24時間耐久レースまでの準備第1弾として、今回は3月末に行われた富士スピードウェイサーキットSuper-GTの公式車両テスト走行にニュル本番に向けて、同行させて頂きました。

少しだけですがその様子をお伝えしたいと思います。

車両は実際にニュルで走る車両と同じGT3グループの車両を使ったGT300のゼッケン56番リアライズ日産自動車大学校GT-Rでした。

ドライバーは平峰 一貴選手、サッシャ・フェネストラズ選手です。

 

 

 

作業することは、、、、

○タイヤの内圧管理

○タイヤ脱着、ホイールナット締め付け

○タイヤカス掃除

です!

 

作業の合間で4輪アライメントや車両セッティング(車高、サスペンション減衰、スタビライザーの調整)をしている所も見学しました。

 

走る曲がる止まるに一番重要なタイヤこそがとっても大事!!

一番の基本から教わりました。

 

〇タイヤの内圧管理

タイヤも1本1本が車の前後左右、位置に指定があります。メーカーはYOKOHAMAタイヤでした。

4本ホイールとセットが14組ほど+レインタイヤ3組ほどピットにありました。毎回、ピット作業、サーキット走行が終了すると一定のタイヤ内圧に揃え帰ります。

次の日の朝、タイヤ内圧をチェックし、すべてのタイヤを並べ1本ずつエア漏れがないか、タイヤ内圧は当日の状況ではどのように変化しているのか?

など細かく点検してチェックシートに細かく記入していました。勿論、テスト中もピットから出る前、

帰ってきた時のタイヤ内圧もしっかりチェックされていました。またタイヤメーカーの方も随時タイヤ表面温度など細かくチェックされていました。

すごくシビアで、根気のいる作業です!

 

〇タイヤ脱着、ホイールナット締め付け

ちなみにホイールナットの締め付け方向は左側が正ねじ、右側が逆ねじでナットの色も左側が青、右側が赤で識別

されているようです。見てすぐわかりますようにしています。

 

ホイールナットはセンターナット式でピット作業も素早く行えるようにしています。

締め付け規定トルクはなんと普通車の5倍以上!

大型トラック並みです・・・

 

規定トルクでしっかり締め付けを確認しているところです。

初めは専用のインパクトドライバーで締め付け、もう一度確認の為長ーいトルクレンチを使い締め付けます。

トルクレンチを使うところはディーラーでも普段作業しているので少し馴染みがありました。車の走行スピードも市販の車両と全然違います!

安全確認は何よりも大切ですよね!

 

〇タイヤカス掃除

実際に走行してピットに車両が入ってくると、タイヤも熱を発し、手では触れないほど発熱します。

路面との摩擦やブレーキ熱の影響、タイヤ内部の空気の圧縮の繰り返しなどによってどんどん熱を持ちタイヤ表面は溶け、場合によっては火が出ることも・・・

タイヤカスを取り除いている写真です。

これが結構大変!タイヤが熱いうちに作業します!

車両に取り付けられたタイヤの4本の表面の状態は全体が均一に溶けていたり部分部分削れ方が違ったりと色々な表情をしています。

このタイヤの溶け方もエンジニアの方は参考にされていました。

 

走ったタイヤを外したら、次の使用に向けてタイヤ表面をきれいにならし、ホイール表面のブレーキダストもふき取ります。4本の掃除が終わったら、内圧をもう一度測定、記録し、順番にタイヤを積み、決められた番号をタイヤに記入し保管します。

 

という具合に、朝から晩までひっきりなしに指示や確認の声が飛び交う中一つ一つの動きを丁寧に行っていました。ドライバーやエンジニアたちが感覚やタイム、車両状態などの無数の数字や結果から求めた車両のセッティングを確実にピットスタッフやメカニック達に伝達し、そのセッティングがどんな結果を出すのかをサーキットを周回することで突き詰めていき、理想の数字に持っていく・・・

 

日々のそういう努力やチームワークが結果につながっていくんだということです・・・

 

 

かなり、レベルの高い研修となりましたが、自分に出来ることを確実なものにしていき、来る6月のニュルブルクリング24時間耐久レース挑戦していきます。

 

耐久レースを過酷な、極限な状態の中、無事に終えることのできる

準備をしていきます!まずは安全に!!

 

何があっても最後は、気合と根性!だと思います。

どこまで自分を追い込めるか?弱い自分に負けるか?最後までやりぬくモチベーションがどこまで続くか・・・

 

 

是非、次回のブロク更新お楽しみください!