己の弱さや不甲斐なさに
どれだけ打ちのめされようと
心を燃やせ
歯を食いしばって前を向け
煉獄杏寿郎
いよいよ これが
2020年 Zチャレンジ 最終戦
2戦続けての レースだけでも
厳しいのに
直接対決で 勝たなければ
チャンピオンが 手に出来ないという
大きな プレッシャーをも 感じていました
ここで
ライバルの Z-NISMO 2台に
予選で 前にいかれてしまうと
勝利の目は
早々に 消えてしまうかも 知れないからです
しかし 彼には
この日の為に 用意した
果敢に タイムアタックを 繰り返し
RS-1クラスでの トップタイムを マーク!
予選では
82号車と 54号車の
黒い 2連星の 前に
かろうじて 出る事が 出来ましたが
スターティンググリッドでは
すぐ横と 後ろに 並ぶため
0.5秒の間に
3台横並びと いった所が
実際の 状況でした
それでも グリッドで 前に出れた事は
朗報であり
チャンピオン獲得への
いちるの 望みを 繋げる事が 出来たワケです
茫然自失で
暗闇を たださまよい歩いた
あの頃の 自分のため
自分を 信じ
精一杯の 努力をしてくれた
仲間たちのため
そして
あの日
祝ってくれようと
駆けつけてくれていた 仲間たちのために
2年に渡る
最後の戦いに 挑みます
全車 続々と コースイン
スターティンググリッドへ 整列します
そして!
いよいよ 2020年シーズン
最後のレースが スタートしました!!
快調に スタートしたと 思いきや
なんと!
予選で 前グリッドを 獲ったのに
スタートで 80号車が
ライバルの 黒い2連星
82号車と 54号車に
抜かれてしまいました!
この時
1年前の 悪夢が 蘇ったのは
僕や
ピットクルーだけでは 無かったハズです
誰よりも その悪夢に 襲われたのは
ドライバー本人でした
しかし
戦う事を 決心していた 彼は
決して くじける事はなく
一瞬で 燃え上がった 炎のように
前を いった 2台の Z-NISMOを
追い上げる勢いで 追いかけていきます
80号車を 抜いた2台は
次に
互いを 照準にして
駆け引きを 開始します
まるで 抜いた 80号車は
もはや 敵では無いかの様に・・
第1ヘアピンに 侵入した 82号車の
インを 刺そうとする 54号車
ここで
抜かれない様に インを締める 82号車
まさに
接触すれすれの 攻防です
けれど
この時点まで
この 2台は 知らなかったのです
本当の 敵は 他にいると・・
イン側に 突っ込んでいく 2台に 対し
進入ラインと 速度を 変えて
アウトから 一気に ヘアピンへ進入
インを 締め
2台の 速度が 落ちた所で
2台とも 抜き去ったのです!!
スタートで 抜かれ
2つ目の コーナーで 抜き返す
抜かれた 2台も
まさかとは 思ったでしょうが
これは 明らかに
狙って 抜くラインです
その後も
果敢に アタックを 繰り返し
前方の 1台も 抜き去り
RS-1クラス トップでゴール!
2020年 Zチャレンジ
RS-1クラス チャンピオン獲得!!!
ピットにいた
チームの 全員が 歓喜に沸きます!
まさかの 逆転チャンピオン獲得
しかも
抜かれてもなお 諦めずに
攻めたからこそ 起きた 奇跡
こんなことが あるのかと
心の底から 思いました
1年前
いやしい 心を 見透かされたかの様に
最後の最後に
残酷な 結果があったのは
頑張れば 必ず 結果は ついて来る
それは
必ずしも
勝利では 無いかもしれないけど
前に 進むためには
戦う事から 逃げていてはダメなんだと
思い知らせるための
事柄だったのではないかと思いました
1年前
あのまま RS-3で チャンピオンを
獲っていたならば
あの辛さも
この 幸福も
きっと 知らなかったハズです
NPC東京 80号車
RS-1 Z34バージョンNISMO
2020年 RS-1クラス年間チャンピオン
強くありたいと 願い 戦った
そして
本物の 速さに
一歩 近づいた気がした
2020年シーズンでした
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